以前に以下のメモを書きました。
前回、Ubuntu 18.04LTS ベースの TE エージェント新規インストールはサポート終了 というメモを書きましたが、このメモに伴いリリースされたばかりの ThousandEyes OVA ファイルを題材に、tar
コマンドを使った OVA ファイルの取り扱い方を改めてメモしておきます。
OVA ファイルは Tape Archive
file
コマンドで確認すると分かりますが、.OVA ファイルの実態は Tape Archive です。 つまり、「複数のファイルをひとつにまとめたもの」(但し、圧縮はされていない) ものです。 Tape Archive ですので tar
コマンドで扱うことが出来ます。
# file thousandeyes-va-0.224.ova
thousandeyes-va-0.224.ova: POSIX tar archive (GNU)
tar コマンドの基本的なオプション
今回登場する tar
コマンドのオプションは以下の通りです。
オプション | 意味 |
---|---|
f | ファイル名を指定する |
t | アーカイブに含まれるファイル名を表示する |
c | アーカイブを作成する |
x | アーカイブを展開する |
v | 処理中のファイル名を表示する |
展開せずに中身を確認する
展開はせずにアーカイブに含まれるファイル名を確認するには tf
オプションを指定します。
# tar tf thousandeyes-va-0.224.ova
thousandeyes-va-64-20.04.5.ovf
thousandeyes-va-64-20.04.5.vmdk
展開する
展開するには xf
オプションを指定します。
# tar xf thousandeyes-va-0.224.ova
オプションに v
を加えると、展開したファイルを順次表示します。 進捗が分かりやすくなります。
# tar xvf thousandeyes-va-0.224.ova
thousandeyes-va-64-20.04.5.ovf
thousandeyes-va-64-20.04.5.vmdk
アーカイブを作成する
アーカイブを作成する場合は cf
オプションを指定します。 一点ポイントがあり、OVA ファイルを作成する際は「アーカイブの先頭に .ovf ファイルが位置していること」が必要です。 下記は正しい OVA ファイルの作成例です。
# tar cf thousandeyes-va-0.224-NEW.ova thousandeyes-va-64-20.04.5.ovf thousandeyes-va-64-20.04.5.vmdk
以下は誤った OVA ファイルの作成例です (.ovf ファイルが最初では無く、後になっています)。
# tar cf thousandeyes-va-0.224-NEW.ova thousandeyes-va-64-20.04.5.vmdk thousandeyes-va-64-20.04.5.ovf
一部のファイルだけ、展開する
アーカイブから (全てのファイルでは無く) 指定した一部のファイルだけを展開するには xf
オプションに続けて、アーカイブから取り出したいファイル名を指定します。
# tar xf thousandeyes-va-0.224.ova thousandeyes-va-64-20.04.5.ovf
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