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macOS からシリアル接続する

Cisco 社の製品など、ネットワークの初期設定を行うにはシリアル接続が出来ることが必須です。Mac OS X からシリアル接続が出来るように設定を行います。

Mac OS X 対応の USB / シリアル変換ケーブルを用意する

Mac OS X で動作する USB / シリアル変換ケーブルは幾つかあるようですが、今回は USBにRS-232C機器を接続!USBシリアルコンバーター REX-USB60F/REX-USB60F-25[RATOC] を使いました(※購入先のお店に在庫があったのが、この商品だけだったから)

ドライバーをインストールする

REX-USB60F MacOS X 10.9.x〜10.11.x用ドライバー[RATOC] から Max OS X 用のドライバーをダウンロード&インストールします。ドライバーはディスクイメージ形式(.dmg)で配布されていました。

ターミナルアプリケーション「Jerminal」をインストールする

次に、シリアル接続を制御するターミナルアプリケーション「Jerminal」をインストールします。Jerminal は http://www.bsddiary.net/soft.html でソースコードが配布されていますが、.dmg 形式にまとめたものが http://www.zone0.ne.jp/2006/osxserial01.html で配布されています。

ディスクイメージからインストールする

.dmg をマウントすると Jerminal のバイナリが含まれているので、それをパスの通ったディレクトリにコピーして、インストールは完了です。

ソースコードからインストールする

ソースコードを make し、出来上がったバイナリをパスの通ったディレクトリにコピーするだけです。

シリアル接続する

Jerminal を使ってシリアル接続を行う際、幾つかオプションを指定することが出来ます。

  • -b [speed]
    • 通信スピードを指定します。9600bps の場合は -b 9600 を指定します(デフォルトは 9600bps)。
  • -p [none|evenlodd]
    • パリティの有無を指定します。パリティ無しの場合は -pn を指定します(デフォルトは none)。
  • -d [7|8]
    • データビット長を指定します。8 ビットの場合は -d 8 を指定します(デフォルトは 8 ビット)。
  • -s [1|2|1.5]
    • ストップビットを指定します。ストップビットが 1 の場合は -s 1 を指定します(デフォルトは 1)
  • -f [none|x|hard]
    • フロー制御の有無を指定します。フロー制御無しの場合は -f none を指定します(デフォルトは none)。

接続デバイスは /dev/cu.usbserial として作成されるので、ls /dev/cu.usbserial でデバイス名を確認します。

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$ ls /dev/cu.usbserial*
/dev/cu.usbserial-00001004
$ jerm -b 9600 -p none -d 8 -s 1 -f none /dev/cu.usbserial-00001004

シリアル接続を切断する

「Control + m」「~」「.」の順にキータイプすることで、シリアル接続を切断することが出来ます。

サーバモードで起動する

Jerminal をサーバモードで起動すると、Jerminal を起動している端末の TCP ポートへ、リモート端末からアクセスすることで、遠隔地からシリアル接続を行うことが出来ます。サーバモードで起動するには -D オプションを指定します。

  • -D
    • サーバモードで起動します。
  • -P
    • ポート番号を指定します(デフォルトは TCP/8086)
  • -4
    • IPv4 アドレスを利用します。
  • -6
    • IPv6 アドレスを利用します。

サーバモードでの実行例は以下のようになります。

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$ jerm -D -b 9600 -p none -d 8 -s 1 -f none /dev/cu.usbserial-00001004

別の端末から、この端末のシリアルポートへ接続するには以下のように、Jerminal をクライアントモードで実行します。

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$ jerm -4 localhost