見た目をカスタマイズした macOS 用ディスクイメージを作成する
Mac OS X でアプリケーションを配布する際には、ディスクイメージ(.dmg)ファイルが利用されることも多くあります。ディスクイメージはある程度、Finder 上での見た目をカスタマイズし、見栄え良くすることが出来ます。ここではアプリケーションディレクトリ(/Applications)ヘ、作成したアプリケーションを配布するようなディスクイメージを作成してみます。
ディスクイメージを作成するには、4 つの素材(ファイル)が必要になります。
- 配布先ディレクトリへのエイリアス
- 配布したいアプリケーションそのもの
- 配布したいアプリケーション用のアイコン
- ディスクイメージの背景画像
配布先ディレクトリへのエイリアス作成¶
ディスクイメージにアプリケーションを含め、それをユーザに手動でアプリケーションディレクトリへコピーさせても良いのですが、ディスクイメージの中にアプリケーションディレクトリへのエイリアスを含めておき、ユーザにはエイリアスへドラッグさせるだけ、という構成にした方が親切です。そこで、事前にアプリケーションディレクトリへのエイリアスを作成しておきます。
作成したエイリアスはデフォルトで「アプリケーション のエイリアス」という名前になっています。好みと必要に応じてリネームしておきます(今回は「Applications」という名前に変更しました)。
配布したいアプリケーションにアイコンを設定する¶
Mac OS X でアイコンを変更するのは簡単です。該当ファイルのコンテキストメニューから「情報を見る」を選択し、表示されたアイコン部分に、新しく設定したいアイコンをドラッグ&ドロップするだけです。
設定したアイコンを削除したい(元に戻したい)場合は、同じく「情報を見る」のアイコン部分をクリックした後で、delete キーを押すとアイコンを元に戻せます。
読み書き可能なディスクイメージを作成する¶
次は、読み書き可能なディスクイメージを作成します(最終的には読み込みしか出来ない、配布用のディスクイメージに変換します)。ディスクイメージを作成するには Mac OS X に標準でインストールされている「ディスクユーティリティ」を使います。「アプリケーション → ユーティリティ → ディスクユーティリティ」を指定して、ユーティリティを起動します。
続いて、上部のツールバーから「新規イメージ」を選択します。名前には作成するディスクイメージのファイル名を、サイズにはディスクイメージ内で利用出来る容量を指定します。配布したいアプリケーションをディスクイメージに含めても不足しないように、アプリケーションよりも大きなサイズを指定しておきます。その他のパラメータはデフォルトのままにしておきます。
ディスクイメージの背景画像を設定する¶
ディスクイメージを作成すると、自動的にマウントされるはずです(自動的にマウントされない場合は、手動でマウントします)。マウントされたディスクイメージは、デフォルトで「ディスクイメージ」という名前になっています。
これを Finder 上から、適当な名前に変更しておきます。今回は配布アプリケーションに合わせて、「SampleApplication」としました。
ディスクイメージをマウントしたディレクトリの中は、デフォルトで空になっています。ここに、事前に作成したアプリケーションディレクトリへのエイリアスと、配布したいアプリケーションをコピーします。
ディスクイメージ内の表示を(リスト等では無く)アイコンに変更しておきます。続けて、背景画像を設定する為に「表示オプション」を表示します。
「表示オプション」から、まずはアイコンサイズを変更します。今回は 96 x 96 にしました。また、「常にアイコン表示で開く」にもチェックしておきます。「背景」はデフォルトで「ホワイト」になっていますが、これを「ピクチャ」に変更し、「イメージをここにドラッグしてください」という部分に背景として指定したい画像ファイルをドラッグ&ドロップします。今回は「エイリアスにドラッグしてください」という意図が直感的に伝わるように、矢印を書いた背景を用意しました。矢印をモチーフにした素材は 矢印素材いろいろ – DesignWalker で、よくまとめてくださっています。
配布用の読み取り専用ディスクイメージを作成する¶
最後に、今までの手順で作成した「読み取り/書き込みディスクイメージ」を配布用に「読み取り専用ディスクイメージ」に変換します。再度、ディスクユーティリティを起動し、作成した「読み取り/書き込みディスクイメージ」を選択した状態で、上部のツールバーから「変換」をクリックします。
最終的なディスクイメージを保存するディレクトリ(と、ファイル名)を指定し直し、「保存」をクリックします。イメージフォーマットを「変換」にすることで、無駄な領域が圧縮され、ファイルサイズの節約になります。
これで見た目をカスタマイズしたディスクイメージの完成です。