IOS の操作効率を上げる、便利なショートカットキー一覧
Cisco IOS は UNIX ライクなショートカットキーを利用することが出来ます。IOS に限った話ではありませんが、ショートカットキーを上手に使うことでホームポジションを維持し、キーボード入力を効率良く、素早く行うことが出来ます。ショートカットキーを使わない場合は「タイプミスをした際に Backspace 連打で誤字を削除する」「一旦、入力したコマンドなのに、もう一度入力する」「いちいち指を矢印キーの上まで持っていくことで指の運動範囲が大きくなり、結果として入力速度が落ちる」といったデメリットがあります。
よく使う IOS のショートカットキー¶
私がよく使う IOS のショートカットキー一覧です。UNIX / Linux でも使えるショートカットキーですので、一度覚えてしまえば(指に馴染んでしまえば)汎用性が高いです。
実行したい内容 | ショートカットキー |
---|---|
一文字進む | Ctrl + F |
一文字戻る | Ctrl + B |
一語進む | ESC + F |
一語戻る | ESC + B |
行頭へ移動 | Ctrl + A |
行末へ移動 | Ctrl + E |
カーソルより前を削除する | Ctrl + X |
カーソルより後ろを削除する | Ctrl + K |
直前の一文字を削除する | Ctrl + H |
直後の一文字を削除する | Ctrl + D |
直前の一語を削除する | Ctrl + W |
一行削除する | Ctrl + U |
改行する | Ctrl + J |
Exec モードへ戻る | Ctrl + Z |
コマンドの履歴を戻る | Ctrl + P |
コマンドの履歴を進む | Ctrl + N |
以下、それぞれの動作について簡単に解説します。
一文字進む / 一文字戻る¶
"Ctrl + F" で一文字進みます。右矢印キー(→)を押したのと同じ効果です。
"Ctrl + B" で一文字戻ります。左矢印キー(←)を押したのと同じ効果です。
一語進む / 一語戻る¶
"ESC + F" で一語(1 ワード)進みます。ここで言う「一語」とは、スペースや "."(ピリオド)で区切られた単語のことになりますので、例えば「192.168.100.200」という IP アドレスは「4 つの単語で構成されている」と考えることが出来ます。
"ESC + B" で一語戻ります。
行頭へ移動 / 行末へ移動¶
"Ctrl + A" で行頭へ移動します。
"Ctrl + E" で行末へ移動します。
カーソルより前を削除する / カーソルより後ろを削除する¶
"Ctrl + X" でカーソルより前を削除します。削除された部分は前詰めとなり、カーソルは行頭へ移動します。
"Ctrl + K" でカーソルより後ろを削除します。
直前の一文字を削除する / 直後の一文字を削除する¶
"Ctrl + H" で直前の一文字を削除します。Backspace キーと同じ効果です。
"Ctrl + D" で直後の一文字を削除します。Delete キーと同じ効果です。
直前の一語を削除する / 一行削除する¶
"Ctrl + W" で直前の一語を削除します。
"Ctrl + U" で一行を削除します。
改行する¶
"Ctrl + J" で改行します。Enter キーと同じ効果です。
Exec モードへ戻る¶
"Ctrl + Z" でコンフィギュレーションモードを抜けて、Exec モードへ戻ります。
どのコンフィギュレーションモードから実行しても同じ結果になり、例えばインターフェイスコンフィギュレーションモードから実行しても以下の通り、Exce モードに戻ります。
コマンドの履歴を戻る / コマンドの履歴を進む¶
IOS シェル上で実行したコマンドの履歴は "show history" コマンドで確認することが出来ます。例えば、以下のようなコマンドの実行履歴があったとします。
"Ctrl + P" で履歴を戻る(遡る)ことが出来ます。上矢印(↑)と同じ効果です。
逆に、"Ctrl + N" で履歴を進むことが出来ます。下矢印(↓)と同じ効果です。