BIG-IP を初期化する=工場出荷状態に戻すには
BIG-IP を工場出荷時の状態に戻す方法は SOL13127 に記載されています。
今回は TMOS 12.0.0(0.0.606) 環境で実際に初期化手順を試してみます。TMOS 11.x 系でも手順は同じです。
事前準備¶
- 以下のうち、いずれかの権限で tmsh にログイン出来ること
- root
- administrator
- resource-admin
- tmsh を実行する為、マネージメント IP またはシリアルコンソールからアクセス出来ること
後述しますが、「工場出荷状態に戻す」と言っても、マネージメント IP は初期化されません。とは言え、作業はシリアルコンソールから実施した方が無難です。
削除されるもの / 残されるもの¶
「工場出荷状態に戻す」とは言っても、残される設定/ファイルもあります。以下は SOL13127 からの引用ですが、削除されるものは以下の通りです。
- Removes all BIG-IP local traffic configuration objects
- Removes all BIG-IP network configuration objects
- Removes all non-system maintenance user accounts
- Removes system maintenance user account passwords (root and admin)
- Removes BIG-IP module data and policies
残されるものは以下の通りです。マネージメント IP やライセンスファイルは維持されます。
- Retains the management IP address
- Retains the BIG-IP license file
- Retains files in the /shared partition
- Retains manually-modified bigdb database variables
初期化手順¶
コマンドだけを羅列すると、以下のようになります。
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TMOS 11.3.0 以前であれば、コンフィグの保存は save sys config partitions all のように『partitions all』を明示します。
load sys config default を実行した段階で(再起動等の必要は無く、即時)設定が工場出荷状態に戻ります。SOL13127 によると save sys config を実行してコンフィグを保存するように記載されていますが、実際に試してみると「コンフィグを保存せずに再起動」しても、特に問題無く初期化されていました。しかし、F5 Networks 公式ドキュメントである SOL13127 に「コンフィグを保存しろ」と記載されている以上、そちらの手順に従っておくのが無難です。
実際の実行時ログは以下の通りです。
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