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Cisco APIC-EM をインストールする

Cisco の公式サイトにある APIC-EM のページで APIC-EM が一般公開されました。今回は APIC-EM のインストール手順をメモしておきます。

インストールの流れ

インストールの流れは概ね、以下の通りです。

  1. APIC-EM の公式ページから .iso イメージをダウンロード
  2. VMware 上に必要スペックを満たした仮想マシンを作成する
  3. .iso イメージをマウントし、仮想マシンの電源をオンにする
  4. Ubuntu のインストールが開始(全自動なので放っておくだけ)
  5. APIC-EM のインストールが開始(設定ウィザードによる対話的なパラメータの入力が必要)
  6. …かなり待たされて…
  7. インストール完了

必要スペック

APIC-EM に関するドキュメントは以下等にあります。

APIC-EM は以下の構成を取ることが出来ます。

  • シングルホスト構成
  • マルチホストによるクラスター構成

シングルホスト構成なのか、またはマルチホスト構成なのかによって必要スペックは変わってきますが、詳細は Deployment Guide の P.4 以降に記載されています。シングルホスト構成の場合、必要最小スペックは以下の通りです。

項目 最小の値
VMware ESXi バージョン 5.1 / 5.5
vCPU 6
メモリ 64GB
ストレージ 500GB
ネットワークアダプタ 1
CPU スピード 2.4GHz
Disk I/O スピード 200Mbps

公式には ESXi 5.1 または 5.5 を推奨していますが、今回は VMware ESXi 6.0.0update1 上に最小限スペックの仮想マシンを作成し、APIC-EM をインストールしました。APIC-EM は Ubuntu 14.04(x64)ベースになっているので、ゲストマシンの種類は「Ubuntu Linux (64bit)」を選択しました。APIC-EM のページにある「Download」ページで APIC-EM のインストーラが .iso イメージ形式で配布されているので、これをダウンロードして仮想マシンにマウントして電源オンします。

必要スペックに満たない仮想マシンだと…?

必要スペックに満たない仮想マシンを作成してインストールを進めると、後述の「設定ウィザード」画面の冒頭で「スペックが足りないと問題が出る可能性があるが、良いか?」という警告が表示されました。それでもインストールを進めることは出来ましたが、インストール後に httpd が起動しませんでした…「絶対にこうなる」とは断言出来ませんが、いずれにしても必要要件は満たしておいた方が無難です。

インストール手順

Ubuntu のインストーラが起動します。インストーラは全自動で進んでいくので当面は何も入力せず、待機していれば OK です。

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インストーラがどんどん進んでいきます…

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何も指定すること無く、Ubuntu のインストールは完了します。自動的に仮想マシンが再起動され、Ubuntu 14.04 が起動してきます。

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ブートローダには GRUB が利用されていました。

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ここからは設定ウィザードに従って APIC-EM のパラメータを対話的に入力していきます。まず最初にライセンス条項への同意を求められるので「accept」を選択します。

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構成を選択します。今回はシンプルに「シングルホスト構成」としますので、「Create a new APIC-EM cluster」を選択します。

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ネットワークアダプタの設定を求められます。ネットワークアダプタが複数ある場合はネットワークアダプタの枚数分、この設定を繰り返す必要があります(今回、ネットワークアダプタの数は「1」としています)。IP アドレス、ネットマスク、デフォルトゲートウェイ、DNS サーバ、静的ルーティング等の情報を入力して先に進みます。ちなみに IPv6 の指定方法は分かりませんでした…

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Linux ユーザのパスワードを設定します。既定のユーザ名は「grapevine」で、これは変更出来ないようです。パスワードを入力したら先に進みます。

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APIC-EM の管理者である「admin」ユーザのパスワードを入力して先に進みます。

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NTP サーバのアドレスを設定します。複数設定する場合はアドレス毎にスペースで区切ります。今回はインターネット・マルチフィードの NTP サーバ(以下)を指定しました。

No. FQDN IPv4 アドレス
1 ntp1.jst.mfeed.ad.jp 210.173.160.27
2 ntp2.jst.mfeed.ad.jp 210.173.160.57
3 ntp3.jst.mfeed.ad.jp 210.173.160.87

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CCO(CisCO.com)のアカウント入力を求められます。CCO のアカウントが何の目的に利用されるのか?は分かりませんが、必須項目(* 付きの項目)なので入力して進みます。

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APIC-EM のデータが残っている場合、データを「削除するのか?」「残すのか?」を選択します。今回は新規インストールなのでどちらを選んでも結果は変わらないと思われますが、デフォルト値が「no」なのでそのまま進みます。

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設定ウィザードの完了画面が表示されます。入力を誤った項目があれば「back」を選択して修正します。問題なければ「proceed」を選択して先に進みます。

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APIC-EM のインストールが開始されます。私の環境だとかなり(1 時間以上?)かかりました…

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インストールの経過は仮想マシンのコンソールだけでなく、Web ブラウザで「https:// APIC-EM のアドレス:14141」へアクセスすることでも確認出来ます。

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実際に Web ブラウザで「https:// APIC-EM のアドレス:14141」してみます。自己証明書の警告を無視して進むと、ログイン情報の入力を求められます。ユーザ名は「admin」、パスワードは「先程、設定ウィザードで指定したもの」を入力します。

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これで APIC-EM のインストール状況が確認出来ます。ただ、特に何もすることは無く、ひたすら待つだけです…

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インストールが完了すると仮想マシンのコンソールには以下のように表示されました。Web ブラウザで「https:// APIC-EM のアドレス」へアクセスするように促されます。

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実際に Web ブラウザでアクセスすると APIC-EM へのログイン画面が表示されます。

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これで APIC-EM のインストールは完了です。