VirtualHost 毎に SFTP ユーザを分けた Web サーバを構築する
Linux 上の Web サーバを作り、VirtualHost の DocumentRoot 毎にユーザを chroot させる… という設定を行ってみます。
仕様¶
- サーバ自体は CentOS7 + Apache 2.4 系で構築します。
- SFTP ユーザは SFTP のみ可能(SSH 不可)とします。
- 各々のユーザが chroot するディレクトリは以下とします。
site1 のユーザ¶
ユーザ名 | ディレクトリ |
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site1-user1 | /var/www/site1/htdocs/ |
site1-user2 | /var/www/site1/htdocs/ |
site2 のユーザ¶
ユーザ名 | ディレクトリ |
---|---|
site2-user1 | /var/www/site2/htdocs/ |
site2-user2 | /var/www/site2/htdocs/ |
Apache のインストール¶
Apache をインストールします。
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ユーザを作成する¶
ユーザを作成します。ログインシェルには /sbin/nologin を指定し、SSH アクセス出来ないようにします。また、後の手順で作成する Web サーバの DocumentRoot は複数のユーザが書き込み&実行出来るように apache グループとしました。
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ユーザ毎にパスワードを設定しておきます。場合によっては公開鍵方式を用います(今回は手軽に検証する為、パスワード認証方式にしました)。
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VirtualHost 毎の DocumentRoot を作成する¶
VirtualHost 毎の DocumentRoot を作成します。ディレクトリ毎の所有者は以下とします。
ディレクトリ | ユーザ | グループ |
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/var/www/site1 | root | root |
/var/www/site1/htdocs | apache | apache |
/var/www/site2 | root | root |
/var/www/site2/htdocs | apache | apache |
SFTP で chroot するディレクトリはユーザ/グループともに「root」にしておく必要があるようです。但し、配下のディレクトリはその限りではありませんので上記のようなオーナー設計にしています。
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SFTP を設定する¶
/etc/ssh/sshd_config を以下のように修正します。
変更前¶
以下の箇所を探します。
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変更後¶
下記のように書き換えます。同一プロジェクトの別ユーザが下記込みを行えるように、ファイル/ディレクトリ作成時のパーミッションを 775(umask 002)に設定しています。また、chroot は以下のように設定しています。
- site1 で始まるユーザは chroot 先を /var/www/site1 とする
- site2 で始まるユーザは chroot 先を /var/www/site2 とする
具体的には以下のように修正しました。
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Apache に VirtualHost 設定を追加する¶
/etc/httpd/conf.d/vhosts.conf を以下の内容で新規作成し、VirtualHost 設定を追加します。
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デーモンの起動¶
sshd を再起動し、設定修正を反映します。また、Apache を起動&自動起動設定しておきます。
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これで設定完了です。