Cisco ACI 4.x でファームウェアをアップグレードする
Cisco ACI の 4.x 系からは Web UI が少し変わった為、ファームウェアのアップグレード手順も(少しだけ)変更されました。 4.x 系のアップグレード手順をメモしておきます。
Step.1¶
Admin
→ Downloads
→ General
→ Add File to APIC
をクリックします。
Step.2¶
Download Task に名前を付けます。 従来の 3.x 系だと、Download Task に名前をつける前から HTTP や SCP といった選択肢が表示されていたと思うのですが、なぜか 4.x 系では Download Task 名に一文字でも入力しないと続くパラメータが表示されません… (ので、ここは素直に Download Task 名を入力します)
Step.3¶
Protocol や URL といったパラメータを指定します。 今回は (SCP では無く) HTTP でダウンロードしました。 ACI 内部的には libcurl でダウンロード処理をしているようで、画面上は「HTTP」と表示されるのですが、実際には自己証明書を利用している HTTPS 通信であっても警告が表示されたりもせず、ダウンロードすることが可能です。 但し、ここで記載する「アドレス / パス / ファイル名」は ACI 独特の仕様 (書き方) があり、アドレスとパスの間に「コロン・スラ・スラ (://
)」を入力します。 例えば以下のような書き方になります。
プロトコル | アドレス | パス (ディレクトリ名) | ファイル名 | 実際に ACI へ入力する値 |
---|---|---|---|---|
HTTP | 192.168.1.1 | 4.1.1i | aci-apic-dk9.4.1.1i.iso | http://192.168.1.1://4.1.1i/aci-apic-dk9.4.1.1i.iso |
HTTPS | 192.168.1.1 | 4.1.1i | aci-apic-dk9.4.1.1i.iso | https://192.168.1.1://4.1.1i/aci-apic-dk9.4.1.1i.iso |
実際の画面では以下のように設定します。
HTTP や HTTPS での指定方法が分かりづらい場合は SCP で Download Task を作成する方が簡単かも知れません。 但し、当然ですが SCP を利用する場合は該当サーバへ SCP 接続する為のユーザ名やパスワード情報が必要になります。
Step.4¶
Operational
タブに切り替えると Download Task の状況を確認することが出来ます。 General
タブしか確認していないと正常時の進捗率が分からないだけでなく、何かの理由でエラーになっていることに気がつくのも遅れてしまいます。 従って、Download Task を開始した直後に Operational
タブを確認し、該当 Download Task が Failure になっておらず、進捗率を示すパーセント表示が増えていくことを確認します。
ここでは手順を省いていますが、「ファームウェアが APIC の中に確認された」ことは Admin
→ Firmware
→ Images
から確認出来ます。
Step.5¶
Download Task が完了し、APIC の中にアップグレード用のファイルを確認出来たら、次はアップグレードを開始します。 まずはコントローラ (APIC) のアップグレードから開始します。 Admin
→ Firmware
→ Infrastructure
→ Controllers
→ Schedule Controller Upgrade
をクリックします。
Step.6¶
対象となるファームウェアバージョンとアップグレードを開始するタイミングを指定します。 今回は (指定時間でのスケジュール実行では無く)「即実行」しましたので Upgrade now
を選択します。
Step.7¶
これでコントローラのアップグレードが開始されました。 コントローラのアップグレードにはしばらくかかるので、気長に待ちます…
Step.8¶
コントローラのアップグレードが完了したら、次はスイッチ (Leaf と Spine) をアップグレードします。 今回、コントローラを 4.0(3d) → 4.1(1i) へアップグレードしたところ、Web UI の色合いや見た目が変わってしまった為、ここからスクリーンショットの雰囲気が変わります。 スイッチのアップグレードは Admin
→ Firmware
→ Infrastructure
→ Nodes
→ Schedule Node Upgrade
をクリックします。
Step.9¶
必要なパラメータを指定し、スイッチのアップグレードを開始します。 Upgrade Group Name
は既存のものを選択せず、新しい名称を入力すれば「新規の Upgrade Group を作成する」ことになります。 この辺りの Web UI は 3.x までと 4.x 以降でかなり変わりました。