APIC の初期設定を JSON 流し込みで行う
ACI 6.0(2) Bootstrap procedure で言及されていますが、ACI 6.x 系からは初期セットアップ手順が変更されています。 一般的なセットアップ手順が「CLI で最低限の設定をしたら、以降は Web UI から設定」する流れになっていますが、これを簡略化し「JSON で初期設定を流し込む」ことも出来るようになっています。 今回はこの「JSON 流し込み」手順をメモしておきます。
新旧バージョンでのセットアップ手順の違い¶
「5.x 以前」と「6.x 以降」では APIC のセットアップ手順が異なります。
バージョン | 説明 |
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5.x 以前 | 全ての初期パラメータを CLI で設定する。 |
6.x 以降 | admin パスワード、管理用アドレス/ゲートウェイのみ、CLI で設定する。以降、その他の項目は Web UI から設定する。 (詳しくは Bringing up the Cisco APIC Cluster Using the GUI 参照) |
実際に 6.x 系で最初の APIC の初期セットアップを始めると以下のようなメッセージが表示されます。
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ここで Enter を入力すると以下のような対話的セットアップが開始されます。
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尚、5.x 系以前では初期セットアップ時に CIMC の情報入力を求められることはありませんでした。 6.x 系からは CIMC の情報も入力を求められるように仕様変更されています。
SoL (Serial over LAN) の有効化¶
以降の手順では「APIC の初期セットアップで JSON を貼り付け」する必要があります。 貼り付け機能が使えるよう、Serial over LAN の設定 の手順に従って SoL を有効化しておきます。 有効化が完了したら (仮想 KVM ではなく) ターミナルソフトウェアから SoL で APIC のコンソールへ接続し、以降の作業は SoL から実施します。
APIC の初期設定を JSON 流し込みで行う¶
前述の Press Enter Or Input JSON string to bootstrap your APIC node.
表示時に「APIC の初期設定を記述した JSON を一行にして貼り付ける」ことで「以降の CLI/GUI での初期セットアップ」を省略することが出来ます。 この機能を利用する場合、まず JSON のデータを用意する必要があります。 このまま流し込みが出来ませんが 以下のような構造の JSON を用意します。
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この JSON を Web 上のツールであれば JSON Formatter、ローカル環境のアプリケーションであれば Visual Studio Code の JSON Tools プラグイン等で一行へ変換します。 変換後の例は以下の通りです。
{"cluster": {"fabricName": "fabric1", "fabricId": 1, "clusterSize": 3, "layer3": false, "gipoPool": "225.0.0.0/15", "adminPassword": "PASSWORD", "infraVlan": 3967}, "nodes": [{"nodeName": "apic1", "controllerType": "physical", "serialNumber": "ABC11111111", "nodeId": 1, "podId": 1, "cimc": {"address4": "10.0.0.101", "username": "admin", "password": "PASSWORD"}, "oobNetwork": {"address4": "10.0.0.1/24", "gateway4": "10.0.0.254", "enableIPv4": true, "enableIPv6": false, "address6": "", "gateway6": ""}}, {"nodeName": "apic2", "controllerType": "physical", "serialNumber": "ABC22222222", "nodeId": 2, "podId": 1, "cimc": {"address4": "10.0.0.102", "username": "admin", "password": "PASSWORD"}, "oobNetwork": {"address4": "10.0.0.2/24", "gateway4": "10.0.0.254", "enableIPv4": true, "enableIPv6": false, "address6": "", "gateway6": ""}}, {"nodeName": "apic3", "controllerType": "physical", "serialNumber": "ABC33333333", "nodeId": 3, "podId": 1, "cimc": {"address4": "10.0.0.103", "username": "admin", "password": "PASSWORD"}, "oobNetwork": {"address4": "10.0.0.3/24", "gateway4": "10.0.0.254", "enableIPv4": true, "enableIPv6": false, "address6": "", "gateway6": ""}}], "pods": [{"podId": 1, "tepPool": "10.0.0.0/16"}]}
一行にした JSON は以下のように Press Enter Or Input JSON string to bootstrap your APIC node.
の次の行へ貼り付け、Enter を押します。 これで CLI/GUI セットアップを省略することが出来ます。
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