vSphere上にWindows11仮想マシンを作成する
VMware上でWindows11仮想マシンを作成しても以下の表示が出てしまい、インストール出来ない場合があります。
これを回避するには以下の選択肢が考えられます。
- Windows11でTPMチェックを回避する
- VMware上で仮想マシンにvTPMを追加する
今回はこれらの設定手順をメモしておきます。
1.Windows11でTPMチェックを回避する¶
Windows11のインストーラでレジストリを変更し、TPMのチェックを回避します。仮想マシンを作成したらWindows11のインストーラを起動します。
Step.1-1¶
インストーラが起動してきたらShift+F10を押します。
Step.1-2¶
コマンドプロンプトが起動するので「regedit
」と入力してレジストリエディタを起動します。
Step.1-3¶
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Setup
まで移動したら「新規→キー」を選択し、「LabConfig
」というキーを新規作成します。
Step.1-4¶
作成した「LabConfig
」配下で「新規→DWORD(32ビット)値」を選択し、「BypassTPMCheck
」を「1
」という値で新規作成します。
Step.1-5¶
レジストリエディタのウインドウ右上にあるバツマークをクリックし、レジストリエディタを終了します。
Step.1-6¶
コマンドプロンプトに「exit
」と入力して終了します。
Step.1-7¶
Windowsのインストーラに戻ります。TPMのエラーが表示されなくなりますので、あとはいつも通り、Windowsのインストールを続行します。
2. VMware上で仮想マシンにvTPMを追加する¶
vSphere Native Key Provider の構成に記載がありますが、vSphereでNative Key Providerを有効化します。その後、仮想マシンに仮想ハードウェアとしてvTPMを追加します。
Step.2-1¶
Native Key Providerを追加する前の状態では、仮想マシンに「新規デバイスを追加」しようとしてもvTPMが表示されません。
Step.2-2¶
インベントリからvCenterを選択し、「構成→キープロパイダ→追加→ネイティブキープロパイダの追加」をクリックします。
Step.2-3¶
ネイティブキープロパイダの名前を入力します。入力が完了したら「キープロパイダの追加」をクリックします。
Step.2-4¶
ネイティブキープロパイダが追加されました。作成直後はバックアップされていません。バックアップされていないと仮想マシンへvTPMの追加が出来ません。「バックアップ」をクリックします。
Step.2-5¶
「キープロパイダのバックアップ」をクリックします。
Step.2-6¶
仮想マシンの構成から「仮想マシンオプション→起動オプション→ファームウェア」がEFIに設定されていることを確認します。TPMを利用するにはファームウェアがEFIに設定されていることが必須です。
Step.2-7¶
「仮想ハードウェア→新規デバイスを追加→Trusted Platform Module (TPM)」を選択します。これでvTPMが追加されました。
Step.2-8¶
仮想マシンオプションから「暗号化されたvMotion」と「暗号化されたFault Tolerance」を「必須」に設定します。「OK」をクリックします。
これで仮想マシンにvTPMが追加されました。後はいつも通り、Windows11をインストールします。