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Failover 構成の ASAv で BGP を動作させる

ASA Border Gateway Protocol Configuration Example によると Cisco ASA の OS バージョン 9.2.1 以降では BGP をサポートしたそうです。

This document describes the steps required to enable Border Gateway Protocol (BGP) (eBGP/iBGP) routing, establish a BGP routing process, configure general BGP parameters, route-filtering on an Adaptive Security Appliance (ASA), and troubleshoot neighborship related issues. This feature was introduced in ASA Software Version 9.2.1.

そこで今回は ASAv を Active / Standby のFailover(HA)構成とし、更に BGP を動作させてみます。

BGP テーブルと ROUTE-REFRESH について

BGP は他のルーティングプロトコルと異なり、「BGP で学習した経路」だけを保持する「BGP テーブル」を持ちます。BGP では複数の Peer から同じ経路を学習した場合、既定のアルゴリズムに従って最善と思われる経路(ベストパス)を選出します。このアルゴリズムのことを「ベストパス選択アルゴリズム(Best Path Selection Algorithm)」と呼びます。BGP テーブル上でベストパスとして選出された経路はルーティングテーブルにインストールされ、実際のパケット転送(の、方路検索)時に利用されます。

RouterOS へ鍵交換方式で SSH ログインするには(DSA / RSA 両対応)

従来の RouterOS は鍵交換方式での SSH ログインをサポートしているものの、DSA 鍵にしか対応しておらず、RSA 鍵には対応していませんでした。しかし、まだ RC 版(Release Candidate = リリース候補版)ではあるものの、最新の RouterOS 6.31 からは RSA 鍵にも対応したようです。以下は RouterOS 6.31 の changelog です。

What's new in 6.31rc11 (2015-Jul-28 16:06):

) ipsec - fix replay window, was accidently disabled since version 6.30; ) ssh - allow host key import/export; ) ssh - use 2048bit RSA host key when strong-crypto enabled; ) ssh - support RSA keys for user authentication; ) wireless - improved WMM-PowerSave support in wireless-cm2 package; ) pptp & l2tp - fixed problem where android client could not connect if both dns names were not provided (was broken since v6.30); ) auto upgrade - added ability to select which versions to select when upgrading; ) quickset - fixed HomeAP mode; ) lte - improved modem identification to better support multiple identical modems; ) snmp - fix system scripts table; *) lcd - added LCD package for all architectures (for serial port LCD modules)

今回は現時点の最新バージョンである RouterOS 6.31rc11 で RSA 鍵による SSH ログインを試してみます。

VMware ESXi 上の CentOS / Ubuntu でコンソールを有効化するには

仮想環境を使うと検証がはかどります。ただ、仮想環境上にクローズなネットワークを作って検証する場合は(IP での疎通性が無い為)いちいち VI Client や Web Client からコンソール接続する必要があり、不便です。しかし、VMware では仮想マシンのコンソールをネットワークにリダイレクトする機能があるので、これを使えば VI Client や Web Client を使わなくても仮想マシンのコンソールに接続出来て便利です。今回は CentOS や Ubuntu 等の仮想マシンのコンソールポートに TELNET で接続出来るように設定してみます。

MikroTik を BGP の Route Reflector に設定してみる

iBGP ではルーティングループの発生を抑える為にスプリットホライズン動作をします。具体的には「ある iBGP Peer で学習した経路を別の iBGP Peer には広告しない」という振る舞いをします。下図はスプリットホライズン動作を図示したものです。ルータ A、B、C はフルメッシュで iBGP 接続されている前提です。

file

ルータ A は B と C に経路を広告します。しかし、ルータ B は A から学習した経路を C には広告しません(iBGP で学習した経路を他の iBGP Peer には広告しません)。この振る舞いのおかげでルーティングループを防止出来ますが、「iBGP は必ずフルメッシュ構成にしなければならない」とも言えます。フルメッシュ構成時に必要となる iBGP Peer の下図は以下の式で求められます(n = ルータの台数)。

  • n * (n-1) / 2

以下の通り、フルメッシュ構成ではルータの台数が増えれば増える程、爆発的に iBGP Peer の総数が肥大化します。

ルータの台数 iBGP Peer の総数
3 3
5 10
10 45
20 190
30 435
40 780
50 1,225
100 4,950

iBGP Peer の総数が肥大化すると各ルータの CPU やメモリリソースを大量に浪費する、といったデメリットがあります。こういった問題を避ける為には以下の方法があります。

  1. RouteReflector(RR)を導入する
  2. Confederation を導入する

今回は Mikrotik(RouterOS)を RR に設定してみます。

BGP advertise best external で意図的にループ構成を作ってみる

前回は BGP Advertise Best External による BGP のバックアップパスを設定してみました。通常であれば BGP はスプリットホラインズン動作によりループが出来ないように振る舞います。しかし、BGP Advertise Best External を使うとループが発生してしまうことがあります。今回は BGP Advertise Best External 設定環境下で意図的にループを発生させてみます。